店主より


 猛暑となった今年の夏もようやく過ぎ、最近は朝夕が涼しくなって、過ごしやすい季節となりました。近くの成相寺さんのすすきが秋風になびき、見ごろとなっています。

 去る9月1日から、底引き漁が始まりました。朝のにぎやかな漁港に、沖ギス、ノドグロ、三久フグ(さんきゅうふぐ)がたくさん並んでいます。三久フグは小さな無毒のフグで、身がぷりっとしていて煮付けにするとおいしいんですよ。

 丹後の秋の食材は魚だけではありません。おいしいお米もたくさんとれます。もう新米も召し上がっていただける時期になっています。
 寿司では、ネタはもちろんシャリも大事な要素です。おいしい地元のお米と水とで炊き上がったシャリはネタの味を引き立たせてくれます。当店ではお米屋さんと相談しながら3種類の地元米をブレンドしてもらっています。
 たまに関東の方から「関西のシャリは味が濃すぎる」というようなお言葉をいただくことがあります。確かに関西のシャリは関東に比べてしっかりした味つけがされていると感じます。ただ、酢をきかせているお店もあり、おさとう(甘味)をきかせているお店もあり、その味はさまざまです。どれが正解、どれが不正解という答えもないのです。まさに「そのお店の味」としか言いようがないものですから、私としては関東風・関西風と言うようなことはしません。
 寿司は、それぞれのお店の大将が、自信をもって炊き上げたお米に大切に味つけをし、1つずつ心をこめて握って作るものです。どれもその店のオリジナルであり、お店の味(顔)なのです。
 色々なお店へ行ってみて、自分好みのシャリや味をさがすのも楽しいかも知れませんね。当店のシャリと味もぜひ、よろしくお願いいたします。

 これからの季節は、収穫の秋ですから食材はもちろんのこと、気候も良くなりますので、お出かけにも最適です。
 秋風に誘われて、ふらっと丹後・天橋立へお越しになってみてはいかがでしょうか。そしてお越しの際は、ぜひ雪舟庵へもお立ち寄り下さい。
 店主はじめスタッフ一同、心よりお待ちしております。

――2017年、秋の風にのせて





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